漆喰の塗り壁は耐久性が非常に高いということはご存知ですか?
漆喰は、施工後、年月を経るにしたがい空気中の二酸化炭素と化学反応し徐々に硬化し石化していきます。そして、100年かけて主成分である石灰石に戻ると言われています。
つまり、年月とともに劣化していくのではなく、逆に年々時間と共に耐久性と強度を増していき割れにくくなっていくのです。
これを漆喰の再石灰化現象と呼びます。
漆喰(塗り壁)のメンテナンス方法
漆喰がどれほど耐久性が高いとはいえ、100年間メンテナンスが不要というわけではありません。
丁寧にメンテナンスをしてあげることで、耐久性がさらに増すだけでなく、漆喰の美しさや風合いを維持することが可能となります。漆喰の塗り壁はあなたの一生を見守る壁になるかもしれません。
そこで今回は、漆喰塗り壁の簡単なメンテナンス方法をご紹介していきます。
落書きや手垢の汚れ
手垢やえんぴつの落書き程度の表面上の汚れは、消しゴムやサンドペーパー(#180程度)で、優しくこすってみてください。表面を削るときれいに落とせます。こすり過ぎに注意してくださいね。



液体の汚れ
コーヒーやジュースなど液体の汚れは、内部に浸透してしまう前にすぐに拭き取りましょう。ゴシゴシ拭き取ろうとすると汚れが広がってしまいます。
乾いたタオルや布で押さえて水分を吸い取ってください。
それでも、拭き取った後にシミになっていたら・・・市販の漂白剤を4倍から5倍に薄めて霧吹きでシミに吹きかけます。20分~30分程度放置してから、漂白剤の入っていない普通の水を霧吹きで吹きかけて中和させてから、乾くのを待ちます。
必ず目立たない部分で色落ちや黄ばみ残りがないかテストしてから実施してくださいね。



キズやくぼみ
欠けてしまったところや気になるくぼみは、少しの塗り壁材と水で補修してしまいましょう。
まずは塗り壁材を水で耳たぶくらいの柔らかさになるまで練りこみましょう。塗り壁材を塗り前に壁の欠けた部分を少量の水で湿らせておきます。次に欠けた部分やくぼみに練った塗り壁材をつけて埋めます。ちなみにかけた部分が大きい場合は、補修部分にシーラー(塗料などの付着をよくする下塗り材)を塗っておくと密着力が高まります。
最後に余分な塗り壁材を布やスポンジでふき取り周りの壁となじませましょう。



まとめ
今回は漆喰壁の簡単なメンテナンス方法をご紹介させていただきました。
もちろん上記方法でメンテナンスした場合でも、メンテナンス部分が大きい際にどうしても周りとの色合いや表情が合わなくなることもありますのでご注意ください。