漆喰壁をカビさせない!4大好物と3大原因を知って予防&対策を

漆喰は昔から塗り壁などで使われている人気の壁材です。
抗菌性能はあるものの、時にはカビが問題になってしまうこともあります。

「新しい漆喰は素敵だけど、古くなって黒ずんでいるのもよく見かける」
「漆喰はカビ対策が大変そう」

という理由で、漆喰を選択することを諦めかけている方も多いことでしょう。
たしかに漆喰のカビは不可抗力なこともありますが、対策をすればある程度は防げます。

この記事では漆喰壁にカビができる原因と予防策をわかりやすく解説していきます。
適切なカビ対策をすれば、美しい漆喰壁の寿命を延ばせますよ。

<この記事のポイント>

  • ビが大好きな4つの好物がわかる
  • カビが発生しやすい3つの原因がわかる
  • カビ予防できる3つの対策がわかる

カビが愛する4つの好物とは

漆喰壁をカビさせない!4大好物と3大原因を知って予防&対策を

カビは菌類、つまり生物の一種で、増殖するのはカビの好物が必要です。
以下の4つの好物が揃うと、カビが発生しやすくなるというわけです。

湿度漆喰には湿気を吸う効果と放出する効果がありますが、放出量よりも吸収量が多い状態が続くとカビが発生しやすくなります。
温度カビが特に好むのは、25~28度です。
栄養ホコリなどの有機物はカビのエサになります。
酸素パンやモチに脱酸素剤が入っているのは、カビが酸素を好むから。
しかし漆喰壁のカビ対策という意味では、酸素の除去はほぼ不可能です。

漆喰(塗り壁)カビの原因

漆喰壁をカビさせない!4大好物と3大原因を知って予防&対策を

カビの好物がわかったところで、どのような状況でカビの好物が揃いやすいかをご説明していきます。
以下に挙げる3つの環境下が、カビの直接原因になりやすいです。

1.換気不足

漆喰は湿度調整に優れた素材として人気ですが、もし換気が足りていなければ逆に湿度を吸うだけになり、ひたひたに湿りきってしまいます。
さらに、換気不足の部屋はホコリっぽくなりがちで、そのホコリがカビの栄養にもなります。

湿気×ホコリ、換気不足の室内の漆喰壁はかなりカビができやすい状態になります。
特に湿度が高く雨が多い梅雨時の換気不足は深刻です。

2.暖房

湿度の高い梅雨だけでなく、実は冬も非常に多くなっています。
それは、冬は締め切った部屋で暖房が使われて湿度が高くなりやすいため。
そして、室内温度がカビが最も好む温度帯になることも少なくないからです。

3.漆喰の劣化

漆喰の原料・消石灰は強アルカリ性で、水分を吸収する力と殺菌力が非常に強いです。
カビは菌類ですから、基本的に漆喰はカビにとって居心地の悪い場所のはず。

しかし10年、20年と経った漆喰は吸放湿をひたすら繰り返しており、消石灰が中性に近付いていきます。
古くなって汚れ、吸放湿性と殺菌力も低くなった漆喰はより新しいときよりもカビやすくなってしまいます。

漆喰(塗り壁)カビの対策

漆喰壁をカビさせない!4大好物と3大原因を知って予防&対策を

ではどうすればカビを予防・対策できるのか。
各原因にきちんと対処していくしかないのですが、特に気を付けるべき点を挙げておきましょう。

1. こまめに換気をする

最も手軽、かつ効果的な対策は換気です。
基本的に漆喰には吸放湿性能がありますから、吸って吐く、のサイクルが上手く働くようにしておくのが大切です。

換気は、漆喰の吸放湿性能(湿気を吸う・湿気を放出する)というサイクルをバランスよく機能させるために大切なことです。
換気をすれば吸放湿性が正常に機能するだけでなく、カビの栄養となるホコリを逃がすこともできます。

暖房で部屋を閉め切ることの多い冬も、できるだけ窓を開けておく時間を設けましょう。
日本の冬は乾燥していますから、長い時間あけておく必要はありません。
短時間でも、窓を開ける習慣をつけましょう。

2. 水回りには撥水剤を使う

漆喰は吸放湿性能に優れていますが、水を直接浴びれば劣化が進んでいきます。

キッチンやお風呂場の壁には水が付いたり結露したりすることも多いので、こういった箇所には撥水剤を使うのも有効です。
撥水剤は基本的に外壁に使われますが、室内の水回りにも使えます。

せっかくの漆喰の上に撥水剤を塗ることに違和感を覚えるかもしれませんが、適材適所で便利な素材を使っていくことは、暮らしを便利にする上では欠かせないことでもあります。

※撥水剤について

撥水剤の素材には油・樹脂・シリコンなど様々あります。
そのまま壁に塗るトップコート式が最も手軽でしょう。
水を弾いて水蒸気は通す、という漆喰の性能をそのまま活かすことも可能です。

3. 一定の間隔で塗り直す

漆喰は本来、非常に長持ちする素材です。
漆喰にとって快適な環境下なら、20年ほどが寿命だとされています。
つまり、カビができやすい環境下なら5~10年に1回の間隔で塗り直すのも有効です。

もちろん住宅の構造や気候、使用している漆喰のクオリティーにもよります。
ちなみに、弊社のエスタコウォールは耐久性のあるヨーロッパ漆喰を日本の気候風土に合わせて改良している、寿命100年の自信作です!

万全のカビ対策で、漆喰にチャレンジ!

漆喰は湿度調整と殺菌力に優れた素材で、本来はカビを寄せ付けにくい素材です。
新しいときから適切な対策を施せば、かなりカビにくい状態を保てます。

塗りなおしやすいのも漆喰の特長なので、まずは試してみませんか。
カビになりにくい高性能な漆喰も登場していますので、気軽に試せますよ。