【粉漆喰の練り方のコツ】色ムラやダマを防ぐ注意点を解説!

漆喰塗装のDIYが人気を集めています。

実際に挑戦してみようと考えて、塗り方を調べている方もいることでしょう。
でも、漆喰は塗り方も大切ですが、実は練り方も同じくらい大切なのです。

練り方を間違えてしまうと、ダマになってしまい、滑らかでツヤのある壁に仕上がりません。
また、色物の漆喰塗装を行う場合は発色が悪くなったり色ムラができたりしてしまいます。

この記事では、粉漆喰の正しい練り方について説明します。ぜひ、参考にしてみて下さい。

粉漆喰の特徴

【粉漆喰の練り方のコツ】色ムラやダマを防ぐ注意点を解説!

粉漆喰の練り方を説明する前に、粉漆喰と練り漆喰(練り済み漆喰)の違いを再確認しておきましょう。

<形状による漆喰の比較>

項目粉漆喰練り漆喰
コスト
準備の大変さ×
施工性(塗りやすさ)
仕上がり
保存性(ロスの少なさ)

粉漆喰の特長は、なんといっても費用の安さ
また、必要な分だけ練ればよいのでロスも少なく、粉の状態なので保存性が高いのもメリットです。

一方のデメリットは、練る作業は労力もかかるうえに難しく、準備も大変なこと。
施工性や仕上がりの面でも、上手に練れなければ練り漆喰よりもかなり劣ってしまうことがあります。

粉漆喰のを練り方の手順

粉漆喰 練り方

それでも粉漆喰でやってみたい!というDIY好きさんのために、いよいよ練り方の説明に移ります。
しっかり読んでくださいね!

1. 必要な道具を用意する

まずは必要な道具を用意します。
足りない道具を途中で取りに行くのは大変なので、最初にすべて用意しておきましょう。

・粉漆喰
・水(水道水でOKです)
・ビニールシート
・バケツ
・撹拌機(手動で撹拌する場合は練り棒やスコップなど)
・ゴムベラ
・粉漆喰をすくうための柄杓やカップなど
・雑巾や古いタオル
・マスク
・ゴーグル(なければ眼鏡)
・ゴム手袋

2. 作業場の下準備する

粉漆喰は少量なら手で混ぜることもできますが、撹拌機を使うのがオススメです。
高額なプロ仕様の機械はレンタルもありますし、1万円台のDIY用や電動ドリルに付けるための2000円前後のアタッチメントもあります。調理用のハンドミキサーも使えますが、洗ってまた調理に……というのは衛生上問題があるので避けてください。

撹拌機を使うと攪拌中に柔らかくなった漆喰タネが飛び散りやすいですし、施工中に漆喰を落とす恐れもありますので、作業場にはビニールシートを広げましょう。

また、粉が目に入ったり、鼻や喉の粘膜を痛めたりしないよう、ゴーグルとマスクも必須。手につくと洗うのが大変で、手荒れの原因にもなるのでゴム手袋も必要です。

3. 粉漆喰と水を攪拌する

1.バケツに粉漆喰、水の順に入れます。
2.粉漆喰と水を攪拌します。

商品に水分量は示されていますが、季節や天候によって最適な水分量は変化するのが難しいところ。
いきなり全量の水を混ぜず、1/3量くらいから試していくと失敗のリスクが下がります。

なお粉漆喰は、しっかり混ぜないとダマや色ムラができやすくなります。
最初はサラサラ、だんだんドロドロになり、最終的に逆さにしても垂れてこないくらいの硬さなります。少し柔らかすぎるかなと思っても15分ほどで締まってくるので、急いで粉を足さずに少し様子を見て下さい。

<撹拌機の使う場合>

バケツを床に置き、撹拌機をゆっくり動かして混ぜていきます。作業時間は約5分。
下半身が安定する体勢を取り、撹拌機だけを動かすのではなく上半身ごとまわすようにして混ぜると漆喰全体をムラなく混ぜることができます。

※撹拌機を使う際の注意点
漆喰は時間が経つと固まってしまうので、使用後の撹拌機はすぐに洗ってください。
汚れを落としにくくなるだけではく、かたまりになった漆喰が付着したままになると次回使用時に新しい漆喰と混ざってダマになります。

<手で攪拌する場合>

練り棒などを使用して手動で撹拌することもできます。
撹拌機に比べると機械を洗う手間が少ないというメリットがありますが、所要時間が1時間程度かかってしまいます。

※手で混ぜる際の注意点

攪拌に時間がかかるというデメリットだけでなく、攪拌中にダマの原因となる空気が含まれてしまうことも大きな問題です。
まとめて練るとより時間がかかるので、施工面積によっては洗面器に入るくらいの量を繰り返し作るのもおすすめです。

4. バケツの縁(ふち)淵に付着した粉漆喰を落とす

撹拌を終えたら、ゴムベラでバケツの縁に付着している漆喰を落としてバケツ内の粉漆喰と混ぜ合わせます。
時間が経つとかたまりになり、それが練り上げた漆喰に混ざると、滑らかな仕上がりにとならないからです。

粉漆喰を練る際のポイントまとめ

粉漆喰 手練

練り方のポイントとなる部分を、もう一度整理しておきます。

1. ベストな水分量を見極める

漆喰の塗りやすさは、水分量がポイントになります。
温度や湿度によっても変わりますので、様子を見ながら調整しなければなりません。
このあたりの感覚は経験を積むことで磨かれますので、根気よくチャレンジしてください。

2. 充分な攪拌

撹拌不足はダマの原因になり、滑らかな仕上げが難しくなってしまいます。また、色物の粉漆喰の場合は、色ムラや発色が変わる原因にもなります。
施工面積が広い場合は手動では大変ですので、やはり撹拌機がおすすめです。

3. 複数回に分けて攪拌する

手動の場合、長時間の攪拌で漆喰が空気を含まないよう工夫します。
大量の漆喰を一度に混ぜるとより時間がかかって空気を含みやすくなるので、複数回に分けましょう。
また、時間が経って締まってきた漆喰を繰り返し練るのはコシがなくなる要因なので、その意味でも複数回に分けるのは有効です。

さあ、粉漆喰でのDIYに挑戦!

粉漆喰の練り方の重要性、ご理解いただけましたか?
理解できすぎて、挑戦する自信を失ってしまったかもしれませんね。
それとも、「これぞDIYの醍醐味!」とテンションが上がったでしょうか?
DIYは大変なほうが楽しいという猛者は、この記事を参考にぜひ挑戦してください。