「DIYで壁に漆喰を塗ってみたい!」と考えても、既存の壁材をキレイに剥がすことができるのか不安に感じている方もいると思います。壁材の種類に応じて剥がし方は異なり、難易度も変わってくるのです。そのため、キチンと剥がすことができるのか確認して、正しい手順で剥がすようにしましょう。
この記事では、8種類の内装壁材の特徴と剥がし方について詳しく解説します。
これから、DIYを検討されている方は、ぜひ参考にしてみて下さい。
8種類の内装壁材の特徴
室内の印象を大きく左右する内装壁材は、8種類に分類でます。
クロス(壁紙)

クロスは、一般住宅で最も使用されている内装壁材です。さまざまな種類があり、素材によって種類を3つに分けることができます。
1.ビニールクロス
塩化ビニールの素材でできているコストパフォーマンスに優れたクロスです。デザインや色などのバリエーションも豊富で、お手入れも簡単な理由から、多くの住宅で採用されている内装壁材です。調湿効果や防火性などの機能性を持った商品もあります。
2.布クロス(織物クロス)
綿や麻などの天然繊維を使用したクロスや、レーヨンやポリエステルなどの合成繊維を使用したクロスがあります。
織物ならではの自然な風合いや高級感を感じる厚みが魅力的です。しかし、ビニールクロスと比較すると継ぎ目が目立ち、施工がしづらく、料金も高いです。
3.紙クロス
パルプや再生紙、和紙などを原料としたクロスです。とても温かみのある上品な質感で、時間が増すごとに風合いが増します。調湿効果や消臭効果がありますが、汚れやすく破れやすいという弱点もあります。
塗壁

左官職人が仕上げる塗壁は、防火性や調湿性などの機能面に優れていて、やわらかな質感を演出できます。塗壁は、珪藻土、漆喰、土壁に分類することができます。
4.珪藻土
植物のプランクトンが堆積して化石化したものを原料とした自然素材の塗装材です。
珪藻土は、調湿性や断熱性に優れているため、夏は涼しく、冬は暖かく、年中快適に過ごすことができます。また、家の中に気になる臭いも吸い取ってくれます。
5.漆喰
消石灰に砂や糊を混ぜて作られた塗装材です。強い防火機能を持っています。また、自然素材のため、空気中の二酸化炭素を吸収して、少しずつ硬化していきます。その高い機能性から、日本のお城や土蔵にも使用されていると有名な内装壁材です。
6.土壁
土を使用する昔からある内装壁です。土の素材ならではの、やわらかな質感と美しさがあります。
和風住宅に最適な内装壁材ですが、施工には高い技術力が求められます。
7.タイル

耐久性や耐水性に優れているため、キッチンや洗面化粧室などに用いられる壁材です。近頃は、調湿性や消臭効果に優れたエコカラットなどの商品も登場しています。
豊富な種類のタイルがあるため、リビングのアクセントとしてタイルを使用する人も増えています。
8.壁板

無垢材や化粧合板を使用して仕上げた壁です。木質感を味わうことができて、調湿効果も発揮します。また、吸音性にも優れている壁材です。
内装壁材の剥がし方
内装壁材の種類について理解した上で、それぞれの剥がし方を確認しましょう。
クロス(壁紙)
1.壁紙には必ずジョイント部分(継ぎ目)があります。この継ぎ目から剥がすのが基本のため、継ぎ目を探します。継ぎ目が見つからない場合は、クロスの表面を削ります。
2.カッターを使用して、継ぎ目を起こします。
3.クロスを剥がすと裏紙が残るようにできています。キレイに残せるようなら、裏紙はそのままの状態にして、なるべく傷つけないように剥がしていきます。
4.めくれた部分を大きく剥がしていきます。思うように剥がれない場合は、スクレイパーと使用します。
塗り壁
1.水で希釈した剥離剤を壁に染み込ませて、時間を置きます。
2.壁材が柔らかくなったことを確認します。
3.スクレイパーを使用して塗り壁を削っていきます。
※塗り壁はアクが出やすいため、新しく塗装する前にはシーラー処理を施しましょう。
タイル
1.スクレイパーをタイルの背面に入るように押し当ててタイルを浮かす。
2.浮いたタイルを剥がす。
3.上記で剥がせないものは、プラスチックハンマーを使用してタイルを割ります。
壁板
1.アイロンやドライヤーで木を温めます。
2.ヘラなどの道具で少しずつ浮かしながら剥がしましょう。剥がす際に木材が割れる危険性があるため、けがしないように気をつけましょう。
※壁板の剥がしは難易度が高いです。難しいと思った場合は施工業者に相談してみましょう。
まとめ
内装壁材は、8種類に分類できます。どの壁材を使用しているのか確認しましょう。内装壁材には、剥離剤を使用することによって、簡単に剥がせるものもあれば、キレイに剥がすことが難しいものもあるのです。
だから、上から漆喰を塗るほうがキレイに仕上がることもあります。そのため、剥がすべきなのかどうか、ジックリ検討してみて下さい。