漆喰は外壁材として良く利用されていましたが、近頃は室内の壁にも使用される機会が増えました。その理由は、防火性・防カビ性があり、汚れにも強い特長を持っているからです。また、調湿効果もあるため、家族の健康を考えている方からも人気を集めています。
さてその漆喰、耐用年数が比較的長いだけにメンテナンス方法が気になるところです。長く美しい状態を保つためには、日頃のお手入れはどうすればいいのでしょうか?
この記事では、漆喰壁のお手入れのコツを、ポイントを押さえて簡潔に解説します。
お手入れが簡単!漆喰の特徴
漆喰は防火性や耐久性に優れているだけでなく、静電気を溜め込まない性質(=ホコリやハウスダストが付着しにくい)や調湿作用(=湿度を調整して快適に保つ)があります。
つまり、汚れにくくカビにくいため、劣化しにくい素材ということです。
つまり、日常のお手入れは、ごく簡単!
さきほどご説明したように、漆喰はホコリの付着しにくい素材。そのため、日常のお手入れは、ごく簡単です。気になったときに、はたきで簡単に掃くくらいで充分です。目安として週1回程度、上から下にかけて、優しくなぞるようになでて掃除します。
さらに月1回程度、丸口ブラシを装着した掃除機で壁表面を吸うと、素材の凹凸にホコリが引っかかる心配がなくなります。
気になる汚れや破損は、すぐにお手入れを!
漆喰壁は普段のお手入れは簡単ですが、汚れを見かけた場合は,適切なお手入れをしましょう。
手垢などの汚れ
手垢どの軽い汚れの場合は、雑巾で軽く水拭きをした後で、消しゴムやメラミンスポンジで軽くこすりましょう。
優しくなでるようにこすることで、簡単に汚れを落とすことができます。強くこすり過ぎると、漆喰壁が変色してしまう原因となってしまうため注意しましょう。
シミ汚れ
生活していると、汚したつもりはないのに気づいたらシミができている、ということもあります。そんなシミ汚れは、水で希釈した酸素系漂白剤に浸した雑巾で吹くと、汚れを分解して落とせます。
濃いシミ汚れの場合は、数日間かけて酸素系漂白剤を拭きあげてみましょう。次第にシミ汚れは薄くなっていきます。酸素系漂白剤は、強い漂白効果を持っているため、周囲に付着してしまうと本来の色より白くなり目立ってしまいます。そのため、汚れが気になる箇所だけ拭き上げるようにしましょう。
油性ペンなどの汚れ
ボールペンや油性マジック、墨汁や泥による汚れは、なかなか落とすことができません。消せない汚れが付いてしまった場合は、サンドペーパーで壁の表面を軽くこすりましょう。
目の細かいサンドペーパーを使用して、優しく丁寧に削ることがコツです。力を入れすぎてしまうと、削った箇所だけが目立ってしまいます。その場合は、石灰クリームを塗るという補修方法もあります。
ひび割れ
漆喰壁で、ひび割れが起きていた場合は、チョークを使用して塗り込むようにします。チョークをこすり付けてから、指で馴染ませるようにすると、キレイに仕上がります。また、少量の漆喰を上から塗るという方もいます。
カビ
漆喰は強アルカリ性でカビに強い壁材ですが、環境によってはカビが生えることもあります。
経年劣化で中性化しているなら、カビを除去して壁全体を塗り直すのがベストでしょう。しかし、まだ新しく、梅雨や暖房による湿度と極度の換気不足が原因なら、部分的な殺菌で済みます。
風通しを良くして壁面を乾燥させてから、エタノールで消毒してください。もちろん、また生えてこないように次からは換気に気をつけてください。
漆喰は、お手入れが楽で長持ち!
漆喰は、普段のお手入れが簡単で長持ちする、嬉しい壁素材です。それでも、生活をしていると壁に汚れを付けてしまうこともあります。そんなときは、すぐにお手入れをしましょう。
汚れたときのお手入れ方法も簡単なのは、この記事でご理解いただけたことでしょう。ちょっとしたお手入れで漆喰はより長持ちするので、「気がついたときに掃除」を心掛けてみてくださいね。