和室や階段の古壁の見た目が嫌だからなんとかしたい…
そう思う人は少なくありません。
古壁は古民家などの住宅で多く、時間が経過したものはボロボロになっており、見栄えが悪いですよね。
そこでこの記事では古壁とは何か、その種類や特徴、新しくリフォームするのにどんな方法があるのか、詳しく解説します。
古壁ってなに?

古壁とは、何か特定の壁のことを指すのではなく、古民家や築年数が経過した住宅の和室などの壁を表していることが一般的です。
厳密に言えば、見た目や種類がいくつかありますが、経年劣化によりポロポロ剥がれている壁を総体的に「古壁」と表現することが多いです。
和室でよく使用される壁材の種類と特徴
古壁と表現されがちな和室の壁は、利用される壁材に様々な種類があります。
ここでは和室でよく利用される壁材の種類とその特徴について詳しくご紹介します。
砂壁(聚楽)
砂壁は塗り壁の一種で、川砂や珪藻土、聚楽(じゅらく)などの材料を混ぜ合わせて作られている壁材のことです。
川砂の粒子が細かければサラサラした仕上がりになり、聚楽を使った場合には、粒子が大きいため、ザラザラした仕上がりになります。
砂壁はその種類によって部屋の湿度を調整してくれる性質などがあるため、快適な空間を作りやすくしてくれることが特徴です。
また、耐火性があり、有害物質を吸収してくれる性質もあります。
ただし、どちらも粒子が細かく、触れるとザラザラと落ちてしまいやすいため、子どもやペットがいるような環境では注意が必要です。
メンテナンスを行う場合には、表面の劣化した部分をしっかりと取り除いてから行わなければ、施工後に剥がれてしまう可能性があり、丁寧な下処理が欠かせません。
また表面が完全に平坦になるわけではなく、壁紙リフォームできれいに仕上げるのは難易度が高くおすすめできないこともあります。
繊維壁
繊維壁は、仕上げ材に繊維状のものを使った塗り壁のことです。
壁に金や銀の繊維が混ざっており、キラキラした仕上がりになっています。
かつて和室などで使われることが多かった壁材でしたが、見た目の古臭い印象からか、現在ではそれほど使われることは少なくなりました。
仕上がりの見た目は砂壁や聚楽とは異なりますが、上記のものと同様左官で仕上げる壁の1種です。
そのため、リフォームやメンテナンスをするときには、砂壁と同じ扱いだと考えて問題ないでしょう。
ビニールクロス
和室などでビニールクロスが使われている場合、プラスターボードと呼ばれる石膏でできた壁にビニールクロスが貼られて仕上げられていることが一般的です。
ただし、上記の二つと比べると、古い住宅ではそれほど採用されることはなく、比較的新しめの住宅で採用されているケースが多いです。
この方法の場合には、ビニールクロスを張り替える方法や、塗装、漆喰などある程度自分の好みでリフォーム方法を選択できます。
古壁をリフォームする方法は?

古壁をリフォームするときにはいくつかリフォームする方法があります。
ここでは古壁のリフォームにおすすめの方法にはどんなものがあるか、その種類や特徴を紹介します。
塗装
古壁をリフォームする方法の一つは塗装で仕上げる方法です。
塗装は古壁リフォームの中でも最も難易度が低く、適切な手順で行いさえすれば、DIY初心者でもキレイに仕上げられます。
この場合、砂壁や繊維壁の場合には、下地が触れて落ちるような状態だと、塗装をしても剥がれてしまう可能性が高いため、古く劣化してしまった壁をある程度剥がしておきましょう。
また壁紙の場合も剥がれている場合には、剥がしてから塗装するようにします。
ただし、壁紙の場合は下地の凸凹が仕上がりに反映されやすいため、注意が必要です。
漆喰
古壁を新しくリフォームする方法の一つが漆喰で仕上げる方法です。
古壁にリフォームする方法としては壁紙の種類を選ばず、キレイに仕上げやすい壁材です。
漆喰には土壁や繊維壁と同様に調湿性や消臭性があり、快適な空間を作りやすくなります。
また材料は単色のものが多いですが、塗り方一つで仕上がりに変化をつけやすく、表現の幅は広いことが特徴です。
またビニールクロスで仕上がっている場合にも、漆喰は塗りやすい壁材の一つです。
古いビニールクロスが剥がれている場合は壁紙を剥がすか、接着剤やタッカーで留め直しておけば、塗り直しはできます。
また漆喰の仕上がりは、厚みがある程度あるため、少々の凸凹は隠れてしまうため、仕上がりへの影響もそれほどありません。
そのため、古壁の種類を問わず、キレイに仕上げられる壁材としておすすめの素材の一つです。
ビニールクロス
古壁がビニールクロスの場合は、ビニールクロスで仕上げるのも方法の一つです。
この場合は既存のビニールクロスを一度全てめくり、新しいクロスを貼り直します。
壁紙のデザインの非常に種類が多く、塗装や漆喰では難しい柄ものなどでの仕上がりが多いことが特徴です。
ただし、既存の壁が砂壁や繊維壁の場合にはあまりおすすめできません。
なぜなら、砂壁や繊維壁の場合は、どうしても凸凹があるため、ビニールクロスを貼っても、凸凹が反映されてしまうからです。
下地にベニヤ板などで平坦になるように処理する方法もありますが、高度な技術が求められ、必要になる道具も多く、コストパフォーマンスが良いとは言えません。
既存の下地が砂壁や繊維壁の場合には、無理に壁紙で仕上げようとするよりは、漆喰や塗装で仕上げる方がキレイに仕上げやすくおすすめですよ。
まとめ
この記事では古壁とは何か、その種類や特徴、リフォームの方法を解説しました。
古壁はその壁の種類がそれほど多いわけではなく、基本的にリフォームできるパターンが決まっています。
この記事を参考に、古壁をリフォームし、気分を変えてみてはいかがでしょうか。